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「仁王くん、誕生日おめでとう!」 「え・・・」 「今日は仁王くんに焼き肉をプレゼントしちゃいますっ!」 部活終了後、今日もいつも通り俺の可愛いが待っていた。は俺が部室からドアを開けて 出てくるなり、ダッシュで俺に駆け寄ってきて嬉しそうに祝いの言葉をくれた。「本当はもっと 早く言いたかったんだけど、仁王くんすごい人気だから教室行っても無理かなと思って・・・」と ちょっと切ない顔をしながらも照れながら言うはめっちゃ可愛かった。 しかし、今日は12月3日だ。俺の誕生日は明日の4日。何を勘違いしたか、は完全に俺の誕生日 を誤解してるようだ。案の定、俺はドアノブに手をかけたまま固まってしまった。後ろでは幸村 や柳が笑いを堪えるように笑っていて、ブン太と赤也は思いっきり声を上げてヒーヒー笑っていた。 はその様子に「???」な顔をしながら首を傾けていた。・・・可愛いのう。 「あはははは!何言ってんだって!」 「何、ブン太くん?」 「仁王の誕生日、今日じゃねーぜ」 「え!?」 「先輩おっちょこちょいっスねー」 「え・・・え!?」 「そうだろい、仁王?」 「まぁ・・・そうじゃのう」 「ガーン!」 「仁王のヤツ可哀想ー!」 ブン太のやつ、余計なこと言いよって。が慌てだしてオロオロしちゃてるじゃろうが。まぁ、 そんなも可愛いんじゃが。は俺がショックを受けていると思っているのか、さっきまでの 可愛い笑顔は消えて、みるみるうちに青くなっていった。 「ブン太、ちょお黙りんしゃい」 「に、仁王くん・・・あ、あの」 「、帰るぜよ」 俺はの手を取って、ドアを思いっきり閉めていった。ドアを閉めても、相変わらず部室の中の 笑い声はおさまってないようだ。何か・・・腹立つのう。 「仁王くん、あの・・・ごめんね?」 「んー・・・別に気にしてないけえ」 そう言っての頭をフワフワ撫でると、は遠慮がちに「うん・・・」と言いながら笑って 俺に抱きついてきた。が俺に抱きつくなんて、珍しいこともあるもんじゃの。しばらくすると 、は何かを決意したようで、急に顔を上げた。見上げてくる顔もいちいち可愛か。 「決めた!」 「ん、何をじゃ?」 「今日は仁王くんの家で焼き肉パーティーをします!」 「は・・・?」 「ということで今日お邪魔して良いですか?」 俺からしたら、が家に来るなんていつでも大歓迎なんじゃけど。は「だって今日焼き肉食べるって決めてたんだもん」 と意味の分からない決意を実行しようとしているらしい。張り切ってるも可愛いのう。というか はもう何したって可愛いんじゃが。 そのまま俺たちは近所のスーパーに行って焼き肉の材料を買った。それにしても・・・誕生日なのにケーキを買わず 、焼き肉にしようとしたあたり、は流石俺の可愛い彼女じゃな、と実感した。そして流れるよ うに早速俺の家に入って、テキパキと準備をする。俺の家にもう何回も来てるは、どこに何 があるかを完全に把握しているようだ。準備を終えて肉を焼き始めてしばらくすると、はまたションボリしながら 俺に話しかけてきた。 「仁王くん、誕生日勘違いしてて・・・本当にごめんね」 「気にしてないって言ったじゃろ?」 「でも・・・」 「それに、が祝ってくれようとした事のが嬉しかったけえ」 「仁王くん・・・!」 「だから気にせんで?」 「・・・うん!」 そう言って、また抱きついてくるに今度はキスをした。今日のは珍しく、俺の長いキスにも耐えてくれてるようだ。 最後に唇を食べるようにキスをして離すと、は相変わらず可愛い目で俺を見上げてきた。 「んぅ・・・仁王くん」 「、今日泊まってってくれるじゃろ?」 「・・・うん」 「俺の誕生日になる瞬間、一緒におってくれんかの?」 は頬を朱く染めながらコクリと頷いてくれた。その仕草がたまらなく可愛くて、またを ぎゅうと抱き締めた。本当の楽しい誕生日はこれからじゃけえ。 幸せバースデー! (この後?そりゃあもちろん最高なプレゼントを貰ったぜよ) 2009/12/04 |