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赤司征十郎に堂々と意見が出来る、文句が言える女の子がこの世でひとりだけ存在した。 きっかけが何だったかは覚えていない。けど、間違いなくは赤司に怒り、赤司は聞き流しているだけだ。そもそも、あの赤司に何か意見をする要素があるのだろうか、と周囲は思うのだが、恋人というポジションを持つからすると何かしら不満というものが存在するのだろう。 「赤司くんのバカバカ!」 部活帰りにみんなでコンビニに寄ることは割と頻繁にある。今日もそんな日常のはずだった。しかし、コンビニの外では珍しくが赤司へ突っ掛かっている最中だった。がひとり、キーキーと喚いてるだけで、赤司は聞き流しているだけのようにも見えるが。 「うるさいな」 「何よ!赤司くんのバカ!嫌い!」 「・・・」 「あ、」 周りのキセキたちも2人がこのように言い合っているのは初めて見るが、赤司の性格との性格を考えると、特に止めることも慌てることもなかった。青峰、緑間、紫原は我関せずにアイスを食べ、黒子、黄瀬、桃井は少し心配しつつも見守っている。 「き、嫌いだけど好き!・・・じゃなくて、好きだけど嫌い!」 「何スか・・・それ」 「さんの言いたいことは分かりますけどね」 「素直なんだか素直じゃないんだか分からないよね、ちゃんって」 自身、自分が何を言ってるのか分からなくなってきているのだろう。おそらく当初の目的を見失い、とにかく赤司相手にムキになり文句を言うことでしか彼を責められなくなってるようだ。赤司は相変わらず無言だが、何でも見透かしてしまうようなその眼でを見据えると、その迫力には少し戸惑ったらしい。 「ふ、ふん!こうなったら・・・黄瀬くんと浮気してやる!」 「え!?ちょ、ちょ、ちょ!何で俺なんスか!?」 「黒子くんともしてやるんだから!」 「巻き込むのは黄瀬くんまでにして下さい」 「黒子っち、ひど!」 「・・・今、自分が言ったことが分かってるのか?」 一瞬、は場の雰囲気が凍ったように感じた。もちろん冗談なのだ。おそらく赤司自身もの先程の発言が冗談だというのはよく理解している。それでも改めて問いただしたのは、本人を落ち着かせ、自分の発言を自覚させるためだろう。 「・・・ごめんなさい」 「分かってるなら良い。もう二度とそんな冗談は言わないことだね」 「はい」 「のためにも・・・黄瀬や黒子のためにも、ね」 「え?」 「うわああああ、超こわっ!冗談って分かってるくせに牽制ハンパなっ!」 「でも、もう大丈夫ですよ。きっと」 ようやく平穏な空気が戻ってきた、と黒子と黄瀬は悟る。とんだ被害を食らうこともあるが、何となく見守ってあげたい気持ちにされる2人。赤司とが独自の二人だけの甘い雰囲気を作ってしまったので、彼らも青峰たちの方へ合流する。 「おいで、帰るよ」 「うん」 少し遠く離れたところで2人の手が重なってるのを見て、何となく微笑ましく感じるキセキの世代(一部)であった。 |
結ばれた指に
笑顔の花
(冗談でも嫌いと言われた時は流石に堪えたよ)
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<2013.08.11〜2013.10.06> |