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今日はディーノさんの友人のパーティーに2人で出席することになっている。ディーノさんは余裕でスーツを ビシっと着こなしソファーでくつろいでいる。しかし、女は何事にも準備がかかる生き物。私のほうはバタバタと 着替えをしたりメイクをしたりと大忙しである。 「慌てなくて良いからな」 いつもより華やかな服にメイク。いつもそんなに気にしているわけでないので、慣れないことをするのには更に 時間がかかる。ディーノさんは優しいからそう声をかけてくれるが、慌てないと時間に間に合わなくなってしまう。 なのでその言葉に感謝しつつも、やっぱり慌てずにはいられない。何とかあとは髪型のセットまでこぎつけた。 いつも下ろしている髪も今日ばかりはアップにしてみる。 「お、お待たせしましたー」 「おう。あ・・・」 「何ですか?」 「髪、ちょっと崩れてる」 「え!?」 もう!?と思い、髪を触ろうとするとディーノさんがそれを制止するように「今直してやるから」と私の髪へ 触れてきた。この人はこんな器用なことも出来るのか。私の髪をくるくるとねじりながらピンで留めてくれる。 私はそんなディーノさんを下から見つめていた。 「よし、出来・・・」 「ありがとうございます」 「・・・・・」 「ディーノさん?」 ピンで留めてくれたあと、私の顔を見たディーノさんとバチっと目があった。直してくれたことにお礼を言うが、 ディーノさんは途中から固まったように動かない。瞬きさえもしない。心配になって「ディーノさん!?」と少し 大きな声で呼ぶと、ようやく気づいてくれたようだ。でも、ディーノさんは自分の手を口元へ持っていき覆った あと、何故か下を向いてしまった。具合でも悪いのかな?と思い覗き込むが下を向かれているため顔が見えない。 「やべぇ、可愛すぎて行かせたくねぇ」 |
美しい落とし穴
(ただでさえ可愛いのに反則だ、とい言う彼が反則だ)
| 2012/4/29〜2012/8/12 |