やったー!もうすぐ今年の夏がやってくる!夏といえばイベントがたくさん。毎年楽しみで仕方がない。・・・しかし私の彼氏は夏が嫌い なのだ。夏が嫌いというか暑いところが嫌いみたいで、いつも日陰を歩いている。私はその光景を見るたびに、そんなんでよくテニスやって るよなぁと思ってしまう。テニスをやってるのに、どうしてあんなに肌が白いのだろうといつも思ってしまう。仁王くんにあまり弱点という ものはないけど、こればっかりは隠せないみたいで、いつも夏になると丸井くんとかに可愛いイタズラを受けているのをも目撃する。その 度に仁王くんはダルそうになる。


「仁王くん、夏だねー」
「・・・そうじゃのう」


 ほら、今日もダルそう。仁王くんがこんな調子のため、夏はクーラーがついてるお互いの家で過ごすことが多い。もちろんそれはそれで楽しい から良いんだけど。夏が大好きな私としては、大好きな仁王くんと花火大会やらお祭りやら海やプールに行ってみたいものだ。でもただでさえ 暑いのが嫌いな仁王くんに、部活でも忙しい仁王くんに「どっか連れてって!」と言えるほど無神経な女ではない。もちろんそのような ところに行ったところで、仁王くん自身が楽しんでくれなきゃ意味がないのだ。


「やぁ、今日も熱心に練習見に来てるね」
「あっ、幸村くん」
「ボーっとしてたみたいだけど何か考えてたの?」
「あー・・・どうしたら仁王くんが夏を好きになってくれるかなぁと思って」
「確かに仁王は暑いのが苦手だからね」
「このままじゃ、また夏が終わっちゃうー」
「水着でも買って仁王を釣れば?」
「え!?(何か・・・幸村くん結構すごいこと言ってるような・・・)」
「仁王は君のことすごい好きだからね。きっと飛びつくよ」
「そんな単純じゃないと思うけど・・・」


 そう言いつつも私はその後、すぐに新しい水着を購入してしまった。この夏でも流行のもので、女の子から見ても可愛いものだった。幸村くんに のせられてしまう自分も何と言うか・・・。しかもこんなんで仁王くんが一緒に出かけたりするだろうか?だってあの仁王くんだよ!?私に は優しいけど、みんなの前ではクールな感じの仁王くんだよ!?・・・ないない。でもせっかく水着を買ってしまったんだ、もしこれで仁王く んが一緒に行ってくれなくても誰か友達と行こう!さっそく仁王くんの部屋で提案してみた。


「仁王くん、今年こそは海行こう!」
「・・・からどっか行こうなんて珍しいのう?」
「新しい水着買ったの!だからせっかくだし・・・」
「ほう、水着か」
「(揺らいでる!)」
「そうじゃのう」
「あっ、でも無理にとは言わないよ。もし仁王くんがダメだったら友達と行くし・・・」
「・・・それはダメじゃ」
「な、何で?」
「馬鹿な男連中にナンパされるじゃろ」
「えー、大丈夫だよ」
「ダメじゃ」
「でも、」
「だから俺が一緒に行くけえ」
「本当!?やったー!」


 私はそう言って仁王くんに抱きついた。仁王くんはそのまま頭を撫でてキスをしてくれた。その後、仁王くんは水着についてやたらと聞いて きた。効果抜群・・・!?でも、私のこと心配してくれてるってことだよね、それはそれで嬉しいからいっか。それからお祭りにしてもプール にしても「仁王くんがダメなら友達と行くから大丈夫だよ」というと必ず一緒に行ってくれた。確信犯みたいだけど・・・仁王くんと夏を 楽しむためだもの!



夏に勝つための近道




と一緒なら夏も楽しいかもしれんのう)
(仁王くん・・・!)
(ほら、俺の言った通りだろう?)
(幸村くん!?・・・いつの間に)
(あまり人前で惚気ないでね、ただでさえ暑いのに余計、暑苦しいから)
(・・・・・)