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「晋助さーん。お祭りに行きたいでーす」 「あァ?」 「晋助さんもお祭り好きじゃないですかー」 夏と言えばお祭りでしょう!こんなにウキウキワクワクする催しに行かないでどうする!?それに前にまた子ちゃんか誰かから、晋助さんが お祭り好きっていうの聞いたことある気がするし・・・!それに最近は晋助さんと外に出ていない、というか、あまり遊びに行ったりもしていない。 もちろんそれでも楽しいは楽しいんだけど、やっぱりたまには外に出て楽しみたい!それがお祭りだと余計に行きたくなる!必死に晋助さんを説得していると、万斉さんが声を掛けてきてくれた。 「行ってくると良いでござるよ」 「万斉さん!もっと押して!」 「そのお祭りはそんなに大きいものではないし、も安全でござる」 「・・・・・仕方ねェなァ」 「わーい!やったー!!」 「、お前ェ迷子になるんじゃねェぞ」 ***************************** そんな感じで有頂天になり、ルンルンでお祭りに来た。久々に外で晋助さんと手を繋いで色々見て回ったり、買ってもらったり。私はこれでもかと いうくらいテンションが高かった。そして、はしゃぎすぎたのか・・・・・迷子になった(チーン)。 万斉さんの言った通り、このお祭りはそんなに大きなお祭りではない。でも何故か去年より人が多かった。そして案の定、晋助さんとはぐれてしまったのだ。 さて、これからどうしようか。まず私は携帯電話というものを持っていない(あまり必要ないから)。そしてお金も持っていない(大抵の ものは晋助さんが何でも買ってくれるため)。つまり自力で何とかする、晋助さんを探すしかないのだ!でも私は方向音痴。自慢じゃないけど、目的地に辿り着いた ことなんて一度もない。うーん、どうしよう。とりあえず、晋助さんとはぐれる前に「りんご飴食べたい」って私が言っていたから、そこに 行けば待っててくれているかもしれない。よし、レッツゴー!! ということであんず飴の屋台まで向かおうとしてけれど、やはり予想通り迷子に。しかも何かどんどん暗い、人が少ないところに行ってる ような気がする。うぅ・・・こわい。っていうか誰か人に聞けば良いんだ!もっと早く気づけば良かった。そう思っていたら3人くらいの 人影が!!ラッキー、あの人たちに聞こう!・・・と思ったのだけど。 「よォ、ねーちゃん。一人かい?」 「だったら俺たちと、どっか行こーぜ!」 「良いとこ知ってるからよォ」 どうやら私、絡まれている!?こう言っては失礼かもしれないけど、ちょっと怖そうな人というか、ガラが悪そうというか・・・。迷子に なったせいであまり人気がないところだから、周りに人は全くいないし・・・!ど、どうしよう。こんなの初めてだよっ。いつもは晋助さんがいてくれるのに・・・! オロオロしていたら男のうちの1人に、急にガッと手首を掴まれた。ヒィィィィィ!!こわい!!痛い!!たっ、助けて晋助さん! 「オイ、やめろ」 し、晋助さーん!!・・・・・・・じゃない?あれ、晋助さんかと思ったら全然違う人だ。何か雰囲気ちょっと似てる感じの人だなぁ。 あまり愛想がなさそうでクールそうな感じ。・・・ でも、多分この人は私を助けようとしてくれているはず!なら今はこの人に頼るしかない!! 「嫌がってんじゃねェか。離してやれ」 「あァ!?何だおめーは!?」 「お、おい!こいつ制服着てねーけど・・・真撰組の土方じゃねェか!?」 「え!?マジかよ!?」 「今日はオフのつもりで来たんだが・・・どうやら仕事からは解放してもらえねェようだな」 「や・・・やべェ!逃げろっ!」 その人は何もしていないのに、近づいただけで3人の男の人たちはダッシュで逃げて行った。早っ・・・!それにしても真撰組って何だっけ?何か聞いたことある ような気がするんだけど・・・思い出せない。うーん・・・あっ、近くで見るとちょっとカッコイイかも(晋助さんの次にだけど)。そしてその人はタバコを取り出して 火をつけた。こんなところもちょっと似てるなぁ。 「おい、アンタ」 「あ・・・ハイ!助けて頂いて、どうもありがとうございました」 「こんな時間に、こんな場所で一人でいたら危ねェだろうが」 「すみません、連れの人とはぐれちゃって・・・」 「連絡は?」 「連絡手段ないので・・・。多分りんご飴のお店で待っていれば会えると思いますから」 「じゃあ何でこんなとこにいるんだ?」 「それは・・・迷子になっちゃいまして」 「・・・・・」 その土方さんと呼ばれていた人は一瞬呆れた顔をしたけど、何と!私をりんご飴の屋台まで送ってくれたのだ!最初はちょっと怖い人かと思ったけど、 優しい人だなぁ。 そして絡まれた場所からあんず飴の屋台はそう遠くもなく、数分で着いた。その間はあまり話すことがなかったけど、不思議と 気まずいとは思わなかった。あぁ、そんなところも晋助さんに似てる・・・!何か余計、晋助さんに会いたくなっちゃったよー。 「じゃあ連れが来るまで此処、動くんじゃねェぞ」 「はい。何から何まで本当にありがとうございました!」 「これも仕事みてェなもんだからな」 「いつかお礼させて下さいね」 「気にすんな。じゃあな」 少し笑ったように言いながら、その人は人込みの中へ去って行った。おぉー。去るのもカッコイイ。ああいう人が正義の味方っていうのかな? そしてしばらく待っているとようやく晋助さんが・・・!!さすが、晋助さん!私がここにいるってわかったんですね!これぞ愛のテレパシー。 私が会いたいっていうのうが伝わったのかな。あれ?でも何かちょっと怒ってる顔だ。 「晋す・・・」 「この馬鹿!!!!」 「うわっ・・・吃驚したー」 「吃驚したのはこっちだ。急にいなくなるんじゃねェ」 「ごめんなさーい」 「・・・それにしても、方向音痴のお前ェがよく此処まで来れたなァ」 「実は、親切な人に助けてもらったんです」 「あァ?」 「何かここ来るまでも迷子になっちゃって、それで変な男の人たちに絡まれて・・・」 え、ちょ、何かすごい怒ってる顔になってるんですけど・・・!晋助さんは私の手首を掴んでじっと 見ていた。さっきは気づかなかったけど、少し痣というか掴まれたあとが残っている。それを見て さらに機嫌が悪そうな顔になった。と同時にそのまま手を繋いでくれた。うわっ!嬉しい・・・!けど怒ってる顔は怖い・・・ 「・・・それで?」 「そしたら、その親切な人が助けてくれて、ここまでも連れてきてくれたんです」 「ったく・・・だから一人で歩くなって言ってんだろうがァ」 「はーい。今度土方さんにもお礼に行かなきゃー」 「土方?」 「はい。その人、土方さんって言う人みたいです」 「・・・オイ、それって」 「何か絡んできた男の人たちが真撰組の土方って言ってましたけど・・・」 「・・・・・」 「真撰組って何でしたっけ?」 ★夏夜の声★
(、お前ェもう一人で外出禁止だ) |