あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ!12月なんて大嫌い!何よ、この街並みは!何で夜になると色々なところでピカピカ光るのよ!何でCMクリスマスっぽいのばっかなのよ!それもこれも全て・・・クリスマスのせいだわ!何なのよクリスマスって。みんなしてはしゃいじゃってさ。ちっきしょー!








「ちっきしょー!」
「ずいぶん言葉が荒々しいね」
「はぁー・・・良いよね、幸村は」



隣の席の幸村だ。休み時間でも読書をしたり部活の事を考えてたりと何かと真面目な人間だ。・・・表面上はね。でも隣の席の私は幸村の黒さを知っている。きっと部活の人間と私ぐらいしかコイツの正体知らないんだろうな。でも外見はとびきり良いし頭も良いし何せあのテニス部の部長だ。当然女の子たちにはキャーキャー言われて人気の的。



「何が?」
「12月はさぞかし楽しいでしょうよ」



あーあ。彼氏彼女がいる人は良いよねー。街のイルミネーションやCMで流れるクリスマスソング全てがウキウキでキャッキャな気分でしょうね。あーもうクリスマスはスルーして早く大晦日にならないかしら。



「何で楽しいの?別にいつもと変わらず普通だよ」
「クリスマスとかあるじゃん」
「あぁ、でも部活あるしあんま関係ないかな」
「えっ!?クリスマスに部活やるの?」
「まぁ俺たちにあまり休日はないから」
「うっわー彼女可哀想」
「俺、彼女なんていないけど」
「えぇ!?嘘でしょ!?」
「本当だよ。そういうこそどうなの?」
「(名前で呼ぶなって言ってるのに)私は・・・」



そーですよ、どうせいませんよー。でも去年のクリスマスにはいたんだから!・・・去年のクリスマスまでだけどね。私だって去年のクリスマスの朝ぐらいまではウキウキ、キャッキャしてたわよ。鼻歌でジングルベール♪なんて歌ったりしてさ。家のベランダとかにイルミネーションつけたりして楽しんでたわよ。それなのに・・・それなのにあの男、私をクリスマス当日に振りやがったのよ!ひどくない!?何もクリスマス当日じゃなくたって良いじゃない。何でみんなが楽しむようなクリスマスで私は不幸にならなきゃいけないのよー!



「そっか。も可哀想だね」
「は!?私まだ何も言ってないし!」
「何となくわかるよ」
「わかってほしくなんてないし、私はクリスマスが大嫌いなの!」



そうよ、だからクリスマスなんて大嫌い。独り身の人間を遠まわしに寂しいと言ってるようで腹が立つ。何なの、クリスマスなんてある意味ただの日じゃない。クリスマス独りでいる事がそんなに悪いワケ!?私だって周りがウキウキ、キャッキャしてるから便乗しようとしたわよ。友達誘ってみんなでクリスマスパーティーとかして少しでもクリスマスを楽しもうとしたわよ。なのに私の友達はみーんな彼氏持ち。当然クリスマスは彼氏と過ごすって。けっ、幸せな者共め!こうなったら私は1人でホールのケーキ食べてやるんだから!



「じゃあ今年のクリスマスは俺が楽しくしてあげるよ」
「はぁ?意味わかんないし」
「今年のクリスマスは大好きになるようにしてあげるって事」
「いや、全然意味わかんないから」
「俺、一年も待ったんだからね、
「・・・へ?」









(でもクリスマスは部活って言ってたじゃん)
(何言ってるの?と過ごすためなら部活なんて休みにしちゃえば良いんだよ)
(・・・本当に部長!?)
(俺にとってはと一緒にいるほうが大事だからね)